甘いものや脂っこいものをひかえて数か月かけて痩せていくダイエットの経験がある方は多いと思います。バランスの良い食事と適度で健康的な運動で痩せていくことこそリバウンドしにくい身体を作る秘訣です。耳寄りな話、断食にはその数か月をワープさせる効果があることをご存知ですか?!一流アスリートも体質改善に取り入れていると聞きます。しかし興味があっても断食と聞くとちょっと怖くて踏み込みにくいですよね?今回は断食のダイエット効果とその方法をテーマに詳しくまとめていきます。
そもそも断食ってなに?
断食とはいっさいの食物を絶つ、もしくは特定の食物を絶つ行為です。もともとは宗教的な行為でしたが欧米では医療に盛んに取り入れられています。最近は一般の方でもダイエットとして取り入れる方が増えてきました。ダイエットによる断食は宗教的な行為とは異なり、蓄積された老廃物を排出し細胞の吸収を良くすることを目的としています。
断食の意義
私たちは安心して食べ物を口にしていますが、害はなくても知らないうちに身体を錆びつかせる(酸化させる)ものを当たり前のように食べています。例えばカップラーメンやハンバーガー等のファストフードや揚げ物、マーガリン、ハム等の加工肉、ほかにもたくさんあります。どれも好物だという方が多いのではないですか?!こういった食品は身体を酸化させると言われており多くの病気が密接に関わっていることが医学的に判明しています。もちろん肥満の行く末は生活習慣病、動脈硬化や糖尿病を患いたくないですね。この悪化した体内環境を一掃する手段が断食なのです。
断食の効果
断食の効果はたくさんありますが代表的な物をいくつかご紹介します。
■老廃物が排出される
いわゆるデトックス効果です。便秘の解消はもちろん体内の毒素を排出するので断食後はお肌の調子が良くなります。
■消化吸収が良くなる
これまで内臓は休みなく働き続けてきました。断食によって休憩し回復することができるので断食後は本来の働きを発揮することができます。
■免疫力が上がる
老廃物が排出され身体がリフレッシュしたことによって細胞が活性化します。
■脂肪燃焼効果
栄養が入ってこないことに気づいた脳は糖質に代わるものを生成します。その代役が肝臓で生成されるケトン体です。ケトン体はグリコーゲンを原料に脂肪を燃焼させるだけでなく脳を活性化させ集中力がアップすることもわかっています。
■ホルモンの分泌を正常にする
偏った食生活や睡眠不足等でホルモンバランスが崩れがちですが、断食をすることによってバランスの均衡が取れます。肌荒れ改善だけでなく肩凝り等が改善したりしますよ。
■リラックス効果
便秘や添加物の摂取等で体内に蓄積された毒素によって自律神経は乱れるのですが、排出されたことによって身体がリラックスします。
これらの効果から断食は老廃物を排泄することによって体を一新させる効果がある、リフレッシュされた細胞は活性化するので代謝が上がる、つまりダイエット効果が期待できるということが分かります。さらには細胞が活性化されたことによって血行も良くなるので肌や髪がきれいになるという特典までついてきます。断食はただ食事を抜いて体重を減らすことが目的でないことが分かります。
医学的にどうなの?
食事を絶つなんてどうなの?!と心配になりますが、断食は医療機関でも行われています。最近は医療機関とホテルやお寺がコレボレーションして断食合宿を行っていますよね。もちろん基礎知識を得て3日間くらいならばセルフで断食を行うことも可能です。ここからは断食ダイエットってどんなことをするのか見ていきましょう。
断食ダイエット事例
■医療機関での断食
予約をとり、カウンセリングを受けます。このときにあなたの体調に合ったプランを提案されます。例えば体質的によっては断食でなく寒天等を食べながらの1泊から6泊くらいの入院になります。医師の診察やちょっとしたイベントもありますが、基本的には自由に過ごせるプランが多いです。価格は5日間で7万円強(本当の断食は2日程度)くらいします。
■ホテルと医療機関がコラボした断食
ホテルのプランも基本は自由時間が多くゆったりと過ごせます。ホテルによっては医師等によるセミナーやヨガを取り入れています。断食仲間との交流を企画するホテルもありますよ。プランはたくさんありますが1泊2日で2万円強(宿泊費別)くらいします。
■道場での断食
まったく食べないコースから置き換えダイエットのコースまで多岐にわたります。こちらも医師等の指導の下で基本は自由に過ごせるところが多いです。3日間で約4万円します。
こうやってみると、食べないのにけっこうなお金を払うことになると感じませんか?!そう、断食は正しい知識がないと失敗するので本来は医師の指導のもと安全に行わなくてはならないのです。だから、本格的な断食をするならばこういった施設に3日間は入ることをおすすめします。ただ、こんなに時間もお金もなくセルフで断食をする場合は正しい方法を学んで行わなくてはなりません。
実際何㎏痩せるの?
3日間の断食で3㎏も痩せたという方もおられ個人差はありますが、ある研究によると体重の2%~5%くらい、1~2㎏という感じです。たったそれだけ?と思いがちですが、この断食によって身体がリフレッシュするのですから断食後も食事に気を付けたり程よい運動をしたりすると継続し減量効果が期待できます。
やってはいけない時期
まずはやってはいけないタイミングを押さえましょう。
■生理前・生理中(痩せにくいから)
■体調が悪い(余計に体調を崩すから)
■下痢をしている(余計に体調を崩すから)
■病後間もない(言語道断です)
■妊娠・出産後・授乳中(言語道断です)
■持病がある人(断食期間は薬が服用できないので持病が悪化します)
■未成年(生殖器等の成長を優先しましょう)
セルフでの断食スケジュール
多く行われているセルフ断食では3日間の断食に加え3日くらいの準備期と4日くらい回復期を設けます。つまり、トータルで10日くらいかけることになるのでお仕事をされている場合はスケジューリングが大事です。断食当日と後2日に連休が入る時期(土日月など)を選びましょう。
■事前準備(3日くらい)
断食中の飲み物を準備します。野菜ジュースを作れる方はその材料を買っておき、そういったことが苦手な方は市販の置き換えダイエットドリンクや酵素ドリンクを準備するとよいでしょう。水分補給も大事なので水は多めに準備しましょう。本断食に向けて食事を4日前から少しずつ減らしていき、断食前日は就寝3時間前までに飲食を終わらせます。
■当日(土曜日1日間)
準備した栄養ドリンクを2時間おきくらいで摂取し、積極的に水分もとります。正直じっと耐えるのは辛いのでビデオ鑑賞をしたりウオーキング等の軽い運動をしたりして空腹を忘れましょう。
※サウナに入ったり激しい運動をしたりしてはいけません。
■回復日(4日くらい)
急に食事をすると胃腸が驚くので、まずは白湯や具なしの味噌汁からとりはじめます(日曜日)。次にお粥や熱を入れた豆腐等(日曜日・月曜日)、胃に負担のない食事から少しずつ増やしていきます。乳製品や卵は胃に負担をかけるのでひかえましょう。食べる量は少なめですが火曜日から出勤しても周りに断食をしたことがばれません。
※注意 素人が連続した断食をするのは危険です。本格的な断食は医療機関か専門施設で行いましょう。
食事を抜くだけではダイエットは成功しません。断食し回復期を終えたらバランスの良い食生活と程よい運動で筋肉を付けて皮下脂肪を燃焼させましょう。