普段の生活のなかで何気なく摂っているカフェイン。ちょっとした休憩時間に飲む紅茶や、眠くなってしまった時の覚醒作用のために飲むコーヒーなど、私たちの身近な存在になっていると思います。
ところでこのカフェイン、すっきりしたり、眠くなくなったりする効果は分かるけど、摂りすぎた場合はどうなるのでしょうか。また、カフェインが全く入ってないカフェインレスの(ノンカフェインとも言いますね)飲み物には何があるのでしょうか。ノンカフェインの飲み物というと、最近はよく聞きますが、カフェインが入ってる食べ物って、あまり聞かないですよね。どんなものがあるのでしょうか。
目次
カフェインを取るメリット
眠気覚ましに効果的
カフェインは脳の中枢神経系を興奮させるので、勉強中や仕事中、運転中に取ると眠気覚ましになります。ただ、人によって効く・効かないがあったり、効いたとしても「カフェインを取ると眠気が覚める」という情報を信じて飲んだために、効いたというパターンもあるので、これについてはいろいろです。
痛みを抑えてくれる
意外ですが、体の痛みを抑えてくれる効果があります。実際頭痛薬や風邪薬などの医薬品に含まれていることもあり、これらの医薬品ではカフェインを効果的に使っています。ただ、全部の医薬品に入っているわけではありません。
また、カフェインの摂取量を抑えるべき妊婦さんや子どもに対しては、パッケージに説明が書いてあったり、薬剤師や医師から説明があるので、その通りに飲めば副作用は心配しなくて大丈夫です。
ダイエット効果がある
カフェインは交感神経を刺激するので、体の基礎代謝を高め、効率的に脂肪を燃焼させてくれます「カフェインを運動前に取れば、効率良く脂肪が燃える」という研究結果もあったりはしますが、これについては不透明な部分が多いです。
実はこんな飲み物にも入ってる!カフェインの含有量
パッと考えた時に思いつく、カフェインレスでない飲み物の中で一番カフェインが入ってそうな飲み物といえば、皆さんコーヒーを思い浮かべると思います。確かにコーヒーにも沢山のカフェインが含まれているのですが、実はもっと沢山の割合でカフェインが含まれる飲み物って、あるんです。主にお茶類になるのですが、それを次のようにまとめてみました。
飲み物 | カフェイン含有量の目安(150mlあたり) |
---|---|
レギュラーコーヒー | 100mg前後(豆の種類や焙煎する方法によって多少変わります。) |
インスタントコーヒー | 70mg |
カフェインレスコーヒー(ノンカフェインコーヒー) | 0.1~1mg (カフェインレスといっても、多少のカフェインが含まれます) |
紅茶 | 50mg前後 (抽出にかける時間によって変動します) |
玉露入り緑茶 | 180mg |
煎茶 | 30mg |
抹茶 | 50mg |
ほうじ茶 | 30mg |
ウーロン茶 | 30mg |
玄米茶 | 15mg |
麦茶 | 0 |
ルイボスティー | 0 |
ココア | 30mg |
ジャスミンティー | 60mg前後(茶葉の種類によって若干変動します。) |
アサヒ 十六茶 | 0 |
野菜系飲料、ジュース | 0 |
果実系飲料、ジュース | 0 |
表でみられるように、コーヒーは比較的多め。ですが玉露入りの緑茶よりは少ないんですね。これは少し意外な点じゃないかなって思います。その他の飲み物でいうと、紅茶やウーロン茶にも、コーヒー程ではないですがなかなかの量のカフェインが含まれていますね。
カフェインを取るデメリット
一般的にいわれているのは、20歳以上の成人している人の場合であれば、1日のカフェイン摂取量は300mg前後程度であれば、人体に悪い影響を及ぼすことはないとされています。缶コーヒーでいえば3杯くらいでしょうか。ただ、これをこの倍くらい、例えば500~600mg以上のカフェインを摂取する場合は、弱い人だと悪影響が現れる範囲に入ってくるようです。どのようなデメリットが現れるかというと、神経過敏や睡眠障害。気持ちが悪くなったり、少し興奮気味になったりという状態です。更に体内の胃液の分泌が激しくなるので、場合によっては胃痛を感じることもあります。また、カフェインは血圧を上げるので高血圧の方の多量摂取はぜひ気を付けたいものです。
飲む時間を気をつけなかったり、取りすぎると不眠になる
カフェインの効果が持続する時間は人によって違います。ですが、血中のカフェイン量が最大時に比べて半減するまでに、健康な大人で4~6時間はかかります。また、寝る時間のかなり前にカフェインを取ったとしても、取る量が多いと長時間効果が続くので、取る時間帯と量には気をつけたいです。
妊婦さんの場合、赤ちゃんにさまざまな影響がおよぶ
お腹の赤ちゃんは胎盤を通じて母の栄養をもらって成長していきますが、そこからカフェインを赤ちゃんが取ると、流産や早産、低出生体重児、発達障害などの原因に。
自分だけならまだしも、妊婦さんは赤ちゃんの将来にも影響してくるので、なるべくならカフェインの摂取量を抑えたいところです。
子どもが取ると、興奮状態になる
体が成長しきっていない子どもは、大人に比べてカフェインの影響が出やすいです。そのため、心拍数が速くなってテンションが高くなり、興奮状態になります。いくら「勉強のため」「習い事のため」とはいっても、ハイテンションになって集中できなくなるようでは逆効果です。
依存性が高い
カフェインのとり過ぎでカフェイン依存症になると、いつもの時間にカフェインを飲まないと頭がボーッとしたり、不安になって落ち込んだり、吐き気や頭痛がしたり、やる気が起きなくなります。仕事を効率良く進めるためにカフェインを取るはずが、逆効果になるので、取りすぎるのもよくありません。
チョコレート
チョコレートの原材料である「カカオマス」にカフェインが含まれています。ただ、ミルクチョコレート1枚あたり「25g」で、コーヒーと比べると6分の1なので、あまり気にしなくてもいいでしょう。
チョコレートはアイスやケーキ、カレーの隠し味など、いろいろなものに使われています。特に市販のチョコレートを使った食べ物は、どれくらいチョコレートが使われているかわからないので、「いつの間にか食べすぎていた」なんてことにならないように気をつけてくださいね。
ふりかけ
「ふりかけ」というと意外ですが、お茶が少しだけ入っており、色がグリーンで、味が塩っぽいものがそれにあたります。また、ふりかけよりお茶漬けのほうが多く含まれているので、気をつけましょう。ふりかけは全部に入っているわけでもないので、パッケージ写真や中身をよく見れば避けられるかもしれません。
お茶漬けはスーパーで売られている市販のお茶漬けパックにはほぼ入っているので、だしからお茶漬けを作ったほうがいいかもしれません。
眠気覚ましのガム、栄養ドリンク
眠気覚ましのガムや栄養ドリンクを買う人は「もうひと頑張りしたい」ので買うので、パッケージに書かれているものもありますが、カフェインには記憶力や集中力をアップする効果があるので、カフェインが多く含まれています。
カフェインを使わず眠気を覚ましたいのであれば、冷たい水で顔を洗ったり、眠気に効くツボを押せば大丈夫ですよ。
コーラ
100mlにつき、8mgのカフェインが含まれています。なので、550mlのペットボトルを飲み干せば、44mgのカフェインを取ることに。夏は喉越しがよく、爽快感があり、冬はホットコーラが美味しいので飲んでしまいがちですが、気をつけましょう。
お肉を柔らかくするなどで、料理に隠し味として使う人も多いかと思いますが、そのときも意識しながら使いましょう。
もともとコーラはカフェイン以外にも健康に有害な成分が多く含まれているので、最近では「クラフトコーラ」を家で作る人も増えています。コーラは数種類のスパイス(クローブ、カルダモン、シナモン、バニラビーンズ)と砂糖を5分間煮詰め、炭酸水を加えれば誰でも作れる(砂糖は別の食べ物でも代替え可)ので、
カフェインが気になる人はぜひとも作ってみましょう。
お茶類
紅茶は十分知られていますが、その他のお茶にも含まれています。
スイーツとしての人気も高い「抹茶」には150mlあたり45mgのカフェインが、外食で飲むことが多い「緑茶」には150mlあたり30mgのカフェインが、「玉露」にはなんと150mlあたり150mgも入っています。ただ、市販の飲み物でいえば「爽健美茶」や「十六茶」、「六条麦茶」にはカフェインが含まれていないので、どうしてもカフェインが気になるならそれを飲みましょう。
最近ではノンカフェインの紅茶や、(お茶類ではないものの)コーヒーも増えています。大手チェーン店ではカフェインが入っていないものも選べるので、それを活用しましょう。
ココア
チョコレートと同じです、原材料のカカオマスにカフェインが入っていますが、ココア一杯に入っているカフェインは10mg程度なので、あまり気にしなくても大丈夫です。ただ、「ココア味の食べ物」も多いので、それをたくさん食べると結果的にカフェインも取ることになるので、気をつけましょう。
ちなみにですが、ココアと比べられることが多い「ミロ」もココアと同じくらいのカフェイン量なので、気にしなくて大丈夫です。
カフェインレスの飲み物はどんなものがある?
さて、いよいよ本題のカフェインレスの飲み物について。少量であれば良いのですが、限度を超えたカフェインの摂取は健康を損ないます。出来れば健康のためにもカフェインレスの飲み物を意識して選ぶように心がけると、頭痛やイライラなども減ると思うので心がけてみても良いかも知れません。
お茶でカフェインレスの飲み物は?
コーヒーの時点であらゆる商品にカフェインが含まれるお茶。でもお茶って誰でも飲みますし、好きな方も多いですよね!?ちゃんとカフェインレスのお茶も沢山あるのでご紹介していきます。
・爽健美茶
コカコーラさんから発売されてる爽健美茶。コンビニでもスーパーでも良く見かける商品ですね。こちらの商品はカフェインレスでどこでも簡単に手に入るので重宝すると思います。
・十六茶
何何茶。とくると意外にカフェインが入ってる商品って多かったりするのですが、十六茶はカフェインレスになっています。この商品には一切の茶葉が含まれていないので、カフェインレスにすることが出来たんですね!
・むぎ茶
麦茶の原料は大麦なので、こちらもカフェインレスになっています。どのご家庭でも飲みと思いますし、どこのコンビニでも自動販売でも見かけますよね。毎日水を飲むべきだけど、水が飽きたら麦茶を飲め!っていうくらい信頼性の高い飲み物です。
紅茶などの甘いお茶系だったら?
基本的に紅茶には必ずカフェインが入っていますが、カフェインレスと同等レベルまで含有量を減らした飲み物もあります。
・午後の紅茶 ヘルシーミルクティー
こちらは完全にカフェインレスになっています。砂糖も不使用で甘味料を使っているのでカロリーも抑えられた商品。カフェインレス、低カロリー、紅茶が飲みたかったらこれしかないですね!
・伊藤園 カモミール&アップルティー
伊藤園さんが発売しているTEAS' TEAシリーズ。他にもほうじ茶ラテや、ピーチティーなど色々なテイストが発売されています。殆どの商品でカフェインを90%ほど抑えているので、他の紅茶よりはこちらの紅茶を選んだほうが良さそう。そしてなんとグリーンティ&ピーチティーはカフェインレスになっているのでさらにおすすめです!
・伊藤園 ピーチティーwithグリーンティ
カフェインレスの爽やかな味の新感覚フルーツティー。甘い紅茶をカフェインレスで飲めるなんて幸せですね!そんなおすすめの飲み物です。
でもやっぱりコーヒーが飲みたい!カフェインレスコーヒーって?
最近は健康志向に消費者意識が向いているからでしょうか。ついにコンビニにもカフェインレスコーヒーの発売が始まりましたね!ローソンからカフェインを97%カットした、カフェインレスコーヒーが登場してます。カフェインレスとは英語でdecaffeinatedと言うので、カフェインレスコーヒーとも言うし、デカフェとも最近は表現します。
他にも、無印商品やAmazonでもカフェインレスコーヒーと打ち込めば沢山の商品や飲み物が出てきます。インターネットだけでなく近場のスーパーなどでもあるはずなので、店員さんにカフェインレスのコーヒーはどこですか?と聞いてみましょう。
一昔前だと、カフェインレスのコーヒーはあまり味が美味しくないって認識だったのですが最近のはそうでもないですね。ちゃんと美味しく飲めるように改良されているので、是非試してみてください!
ちなみにスターバックスの注文でカフェインを抜いてもらうことが出来ます。普通にオーダーするよりも5分程度余計にかかってしまうのがネックですが、「デカフェにしてください。」「カフェインを抜いて下さい」などとオーダーすると良いでしょう。特に追加料金がかかることもないのでおすすめです。
そういえばジュースはどうなの?
基本的に炭酸飲料やジュースにはカフェインは含まれていないのですが、レッドブルとコーラにはカフェインが含まれているので要注意!ですが、カフェインだけでなくジュースには多量の糖分が含まれているので、健康を考えたらどのみち沢山飲むのはあまり好ましくない飲み物になります。
まとめ
カフェインはコーヒーや紅茶だけではなく、さまざまな食物に含まれています。妊婦さんの場合、1日100mgまでのカフェインなら特にこれといった影響はありませんが、チョコレートや抹茶系のスイーツをたくさん食べて、いつの間にか100mgを超えていた…なんてことも考えられるので、あからさまに入っていそうな食べ物だけを避けるのではなく、「意外と」入っている食べ物を避けるのも大事です。