できてしまったシミを薄くする効果があるとされるハイドロキノン。
使い方によっては皮膚に赤みが出てしまうこともあるので注意が必要な薬品です。ハイドロキノンが配合されている濃度によっては、医師による処方箋も必要になるなど、扱いが難しい薬品でもあります。
今回はハイドロキノンの役割や、赤みが出てしまう原因、その対処法などについてお伝えしていきたいと思います。
目次
ハイドロキノンとは?
ハイドロキノンとは皮膚のメラニン色素を作る働きを弱める作用がある薬で、いったんできてしまったシミを薄くする効果があります。
ハイドロキノンは濃度によってその効果が異なり、濃度が高くなるにつれ効果も強くなっていきます。ハイドロキノンでうすくできるシミは、炎症後色素沈着、かんぱん、そばかす、老人性色素半などです。
一般的に医療機関で処方される濃度は4%のものが多く、5%を超えるハイドロキノンは医療機関で処方してもらう方が安心です。ハイドロキノンが1~3%配合されたものは効き目がゆるやかで、効果が出るまでに時間がかかることもあります。
濃度が高くなると効果も高くなることは事実ですが、赤みが出たり、肌が荒れたり痛みやかゆみが出たりといったことも。ハイドロキノンを初めて使うときは、痛みなどが出ないかどうかひじの内側などでパッチテストを行ってから顔に塗るようにするといいでしょう。
ハイドロキノンで赤みがでる原因とは
ハイドロキノンは皮膚の中にあるメラニン色素を作る細胞に対して毒性を持っており、メラニン色素を作らせないように作用することでシミを薄くしていきます。
つまりハイドロキノンは皮膚にとっては炎症を起こす作用がある物質なので、肌に刺激が強すぎると赤みが出て炎症が起こると考えられています。
濃度が高くなればなるほど、赤みや肌荒れが起こることも多くなってくるので、もしも濃度の高いハイドロキノンを使いたいのであれば、皮膚科で診察を受けながら処方してもらう方が安心でしょう。
赤みが出てしまったときの対処法
2、3日使用を中止する
もしも赤みが出てしまったら、まずはハイドロキノンの使用を中止しましょう。たいていの場合は2~3日すると赤みも引いてきますが、もしも赤みが曳かないようであれば医療機関を受診してください。
濃度の高いハイドロキノンで炎症を起こしたとも考えられるので、もしもまたハイドロキノンを続けて使うのであれば赤みが引いた後、濃度の低いハイドロキノンから使用をしていくようにするといいでしょう。
ハイドロキノンでの治療は、1回の治療を治療期間を定めて行うことが普通で、半年や1年など長期間に渡って使用するのはおすすめできません。もしも長期間にわたってシミの治療を行いたいのであれば、皮膚科の専門医と相談しながら行ってください。
ハイドロキノンをしっかりと保存する
ハイドロキノンは酸化しやすいという性質があります。ハイドロキノンが酸化すると色が茶色っぽくなり、炎症がおこりやすくなるばかりでなく、効果もなくなってしまいます。
ハイドロキノンを保存するときには、ふたをしっかりと閉めて密封状態にし、冷蔵庫などの冷暗所で保管するようにしましょう。
また使用期限が切れたものも使用しないように注意してください。性質が変わりやすい薬品なので、気をつけて扱う必要があります。
紫外線対策を怠らないようにする
ハイドロキノンを塗っている間、肌は紫外線ダメージを大変受けやすくなっています。紫外線対策をせずに紫外線に当たってしまうと、肌がダメージを起こして赤くなってしまうことがあります。
紫外線による刺激を最小限にとどめるために、ハイドロキノンと併用して日焼け止めもしっかりと塗るようにしましょう。
ハイドロキノン配合の化粧品とは?
ハイドロキノンが配合された化粧品も数多く販売されており、特に化粧水や乳液、フェイスクリームなどに多く配合されています。
市販の化粧品のハイドロキノンの配合率は1~4%までとなっており、5%以上のものは病院で処方してもらう必要があります。ハイドロキノンの作用はとても強いので、いきなり濃度の高い化粧品を使うのは肌荒れなどのリスクがあり危険です。
初めて使う場合はパッチテストなどをしっかりして、肌への影響がなるべく小さいものから試していくといいでしょう。炎症が起こらないようであれば濃度の強いものへと移行しても大丈夫かもしれません。
しかし半年以上など長期間使い続けるのは良くありませんので、治療期間を決めて使うようにすると安心です。
いずれも化粧品の注意書きに書いてあることをしっかりと守って、正しい使い方をするようにしましょう。
もしも自分ひとりでハイドロキノンを使うことに不安を覚えるなら、美容皮膚科などの医療機関でシミ治療を行うと、医師の指導の下シミの治療ができるので安心です。
おすすめのハイドロキノン配合の化粧品はこちら
ビバリーグレンラボラトリーズ ビーグレン
肌への浸透を高める機能のあるキューソームとハイドロキノンとを併用することによって、よりシミをうすくする効果が期待できる化粧品です。無香料、無着色、ノンアルコールなど、肌への低刺激性も考慮されています。
価格は15gで6,000円。使い方はスキンケアの最後に気になる部分へと塗りこみます。効果があるかどうかは人によって分かれるようです。
アンプルール ラグジュアリーホワイトコンシーラーHQ
ハイドロキノンが配合されたコンシーラーです。コンシーラーなのでシミに集中的に塗りこむことができ、シミを隠しながらシミに効果的に働きかけることができます。コラーゲンやヒアルロン酸、ビタミンCなど美容液成分も配合されているので、美容液効果も期待できる一品です。
価格は7gで4,600円と一般的なコンシーラーよりもお高め。SPF50+・PA++++なので、日焼け止めの効果も期待できます。
デルミサ スキンフェイドクリーム
比較的価格がお手ごろなハイドロキノン配合クリームで、価格は25gで1,800円、50gで2,800円です。ハイドロキノンは2%配合されています。使い方はお手入れやメイクの後に気になる部分に塗ります。塗りこんだ後はしっかりと保湿とUVケアをしてください。
効果があるかどうか、体質に合うかどうかは人によりますので、安全性のためにパッチテストは必ず行ってから使用するようにすると安心でしょう。
まとめ
いかがでしたか?ハイドロキノンと赤みが出る原因や対策などの情報についてご理解いただけましたか?
ハイドロキノンはシミをうすくする作用のある成分で、使い続けることでできしまったシミを薄くすることができます。ただしハイドロキノンは肌に対する作用が強い成分なので、5%以上の高濃度のものについては医師の処方が必要です。
4%以下の濃度のハイドロキノンでも肌に炎症を起こすことがあります。肌に赤みが出てしまったら無理をせず使用を中止し、濃度の低いものにしましょう。もしも自分だけで使うことに不安を覚えるようであれば、医師の指導のもとハイドロキノンを使うようにすると安心です。
ハイドロキノンが配合された化粧品も販売されていますが、価格が高いものが多く、効果も人それぞれのため手軽に使うにはややハードルの高い化粧品となっています。使う人によっては刺激の強い成分なので、ハイドロキノン配合の化粧品を使うときには、濃度や使用方法をしっかりと確認し、正しい使い方をこころがけてください。