多くの方は、一度くらい手のしびれを経験したことがあるでしょう。では、その原因については考えたことはありますか?体の異常を感じた場合、その原因を探ることは重要です。原因が分かれば、対策を検討することもできますね。今回は、朝起きた時に手のしびれを感じる原因について具体的に見ていきましょう。
目次
健康なはずなのに手がしびれるのはなぜ?
誰でも、起床時の手のしびれを感じた経験はあるのではないでしょうか。「健康なはずなのにどうして手がしびれるの?」という声もあると思います。
実は、病気になっていなくとも、「朝起きたら手がしびれる」というケースが生じる可能性はあります。そこで、その理由として考えられることや、対策について見ていきましょう。
寝相が悪い?
どのような格好で寝るのかという点については、人それぞれと言ってもいいでしょう。人によって寝やすい姿勢というのも違う場合があると思いますが、寝相の悪さが手のしびれを招く可能性もあります。
具体的に言うと、神経や血管が圧迫される形で寝てしまった場合、朝起きた時に手のしびれを感じる可能性があるのです。
「圧迫されるだけでしびれちゃうことなんてあるの?」と思う方も多いかもしれませんが、正座を想像してみてください。正座で座り続けていると、そのうち足がしびれてきますよね。
とは言え、「寝相の悪さを改善することなんてできないのでは?」という声もあると思います。では、果たして本当にそうでしょうか。
寝具の一新によって寝相を改善!
寝相が悪くなってしまう原因の一つとして、寝具が自分に合っていないということが考えられます。特に、枕ですね。枕がフィットしていないとなると、寝相が悪くなる可能性が高いです。
となると、重要なことは枕を買い替えるということでしょう。今の時代、多種類の枕が販売されているため、自分に合った枕を探してみるといいでしょう。ずっと使い続けていくものなら、多少はお金をかけてもいいですよね!
むくんでいると手がしびれる?
何らかの原因によってむくみの症状が出てくると、血行が悪くなります。そうなれば、手足のしびれを感じる可能性もあります。
では、むくみの原因としてどのようなことが考えられるのでしょうか。
水分不足
むくみになる原因の一つとして、水分不足が挙げられます。汗をかく回数が少なくても、水分不足になるケースはあるため、毎日十分に水分を取り入れる必要がありますね。
食生活の偏り
どのようなものを食べるかという点については自由に選択できるため、人によっては食生活が偏ってしまっています。
適切に栄養を摂取できていれば問題ないのですが、塩分をとりすぎていたりする場合、むくむ可能性が高くなってしまいます。
病気が原因かも!①毛根管症候群
あまり気にしていなかった手のしびれが、実は病気によるものだった場合、とても恐ろしいですよね。現に、しびれの症状が現れることが特徴の病気というのは多々あります。そこで、まずは毛根管症候群について見ていきましょう。
正中神経の圧迫が原因で起こる病気
体にはさまざまな神経があり、その一つが正中神経です。手におけるこの正中神経が圧迫されることが原因で引き起こされる病気こそ、毛根管症候群なのです。
毛根管症候群については、高齢者特有の病気というわけではありません。若くしてこの病気を発症する方もいます。この病気がどんどん進んでしまうと、手の部分的な動作が難しくなってしまうことがあるため、やや深刻なレベルの病気だと捉えた方がいいかもしれません。
発症するリスクが大きい人って?
毛根管症候群については、手首に頻繁に負担をかけている人が発症しやすいです。手首を使うスポーツ等をしている人はもちろんのこと、一般の人であっても発症しやすい人はいます。なぜなら、手首に負担がかかる仕事というのはたくさんあるからです。
そのため、手首の負担について日頃から気になっている人は、なるべく手首を休める方向で考えてみましょう。
治療法について
気をつけているつもりでも、毛根管症候群を発症してしまう可能性はあります。そのため、治療法に関する知識を養っておいた方がいいでしょう。
一つ目のポイントは、手首を休めるということです。発症しているのにもかかわらず、さらに負担をかけるようなことをすれば、症状が悪化してしまうかもしれませんね。そのため、安静にすることが必須です。
また、痛み止め等の薬の服用により、痛みを抑えるというのも方法の一つです。痛み止めに限らず、「神経障害性とう痛治療薬」という薬が、治療のために使われる場合もあります。
以上の治療法によってもなかなか痛みがとれない場合、手術が行うというのも選択肢の一つです。手術という言葉を聞くと、恐怖心や戸惑いの気持ちがわいてくる方もいるかもしれません。しかし、毛根管症候群を治すための手術については、よくドラマで見るような大手術ではありません。1時間以内で終了することが基本ですし、その日のうちに帰宅することもできるでしょう。
そのため、最終手段として、手術を念頭に置いておく必要がありますね。
病気が原因かも!②頸椎椎間関節症候群
手がしびれるその原因の正体が、頸椎椎間板関節症候群という可能性もあります。そこで、この病気の原因や治療法などについて見ていきましょう。
関節へのダメージが原因?
首の関節が圧迫されること等が原因となり、その部分に痛みが発生するようになるケースというのはよくあります。また、そのことにより、関節が過敏になり、手がしびれるようになった場合は、頸椎椎間関節症候群を発症したということになります。
また、この病気の場合、あまりに強いしびれというのを感じるわけではありません。そのため、症状を放置してしまう方もいますが、それでは改善は見込めませんので、適切に対処する必要があります。
発症するリスクが大きい人って?
頸椎椎間関節症候群の発症リスクが大きい人というのは存在します。たとえば、姿勢が悪い人です。日頃から姿勢が悪く、首の辺りに負担がかかっているのであれば、発症のリスクは当然大きくなります。
では、色々な原因が重なり、実際にこの病気を発症してしまった場合、どのような治療をしていく必要があるのでしょうか。
治療法について
治療法としては、電気治療やブロック注射などが挙げられます。また、歪みを矯正するという方針がとられるケースもあります。
基本的には、症状の程度などを考慮して治療法を決定するということになりますので、まずは医療機関で診察を受けましょう。
一番良くないのは、自己判断のみで対処してしまうことです。病気の知識が浅い方が自己判断で治療しようとすると、症状が悪化する可能性もあります。
まとめ
今回は、朝起きたら手がしびれるその原因について具体的に見てきました。特に健康上の問題がなくとも、しびれの症状が発生する可能性があるため、軽くしびれたその瞬間にひどく落ち込む必要はないでしょう。寝相の悪さが原因の場合は、寝相を正すことによって改善を期待できるでしょう。
しかし、病気が原因になっているケースも当然あります。その場合、病気を治すために治療を受ける必要があるでしょう。また、今回取り上げなかった病気が原因で手がしびれる可能性もあることから、自分一人の判断で病気を特定してしまうということのはよくないですね。
いずれにしても、しびれの症状を無視することは適切ではないですね。